腋臭症(わきが症)wiki「腋臭症における問題点」 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より
日本社会では腋臭症を嫌う傾向がある。これは大半がモンゴロイドから構成される日本社会において腋臭形質を持つ者が少数派である上に、毎日風呂に入る文化的側面の影響もあり、過度の体臭は風呂に入っていない不潔な者であると判断する傾向にあるためである。
しかし、コーカソイドやネグロイドが多数を占める社会では、腋臭形質を持つ者が持たない者の数を上回るため、社会的にごく一般的な人体形質とみられている。そのため、腋臭症であることを気にする人は日本と比べれば少ない。西洋諸国で腋臭症の治療の大半が過剰な汗の量を抑えるのも目的としたものであり、日本のように臭いそのものをなくす目的の手術が行われる事は少ない。
本来人間の腋臭は一種のフェロモンとして機能する体臭形質のひとつであり、異性を引き付けるためのものであったり、縄張りを主張するためのものとして機能していたと考えられる。これは、ヒト以外の動物に多くみられる機能であるし、非モンゴロイドが多数派の社会では現在もそうした機能が残っている。
たとえば、欧米社会における香水文化は、腋臭などの体臭をより効果的に演出する発想と強く結びついている。しかし、現代日本では上記の入浴習慣以外にも、香道のような微妙な臭いや味覚の違いを尊重する文化的側面から、体臭を誤魔化す方法と見なされる場合がある。
ただし、歴史的にはモンゴロイドが多い文化でも、腋臭が異性にとって魅力的と感じられる体臭要素の一つとして扱われる事もある。古代中国の美女、楊貴妃が「体から良い匂いを発していた」というのは腋臭だったのではないかという逸話がある。これは当時、楊貴妃の腋臭を「臭くて、不潔なもの」ではなく「魅力的と感じられる体臭要素」と捉えていたと考えられ、実際に楊貴妃は自分の為に作らせた風呂もあったほど、清潔にしていた。また中世中国では永楽帝が、後宮の女性たちに厚着をさせて歩き回らせ汗をかかせ、その臭いで気に入った女を選んでいたという逸話もある。


